ハイエナのおはなし

あのサバンナなで悪名高いハイエナは、驚くほど高度な社会の仕組みを持っています。
ハイエナは♂(オス)20頭、♀(メス)20頭の群れをなしています。その群れには序列があります。
なんとも面白いのがその序列のつけ方!
♂10頭、♀10頭の群れがあったとします。1〜10位までの序列は♀,♂は11位以下です。
完壁な女性上位、自然界は女性上位なのですね・・・。納得!
 しかも♀の序列は遅く生まれた者が上位です。少しでも若い母体に種を託そうとする知恵なのでしょうね。
ハイエナの序列は闘って得るものではなく生まれながらの序列です。
下位の者は、上位のものに対して一生涯絶対服従です。
ですからサルや人間社会のようにボスの座をめぐる血で血を洗う仲間同士の抗争は必要ないのです。
しかも対になっていますから繁殖期に♂同士が争う必要も有りません。
ある群れ(白組さん)がえさを食べている時に別の群れ(赤組さん)がやってきたら
暫しの間白組さんは赤組さんに席を譲ります。そして又交代します。他の群れとも争わず譲り合います。
またハイエナは傷を負った者を、群れの仲間全員で面倒を見ます。
弱肉強食のサバンナでは、死を待つしかない障害者も生きて行けるのです。
またハイエナは共同保育所で、♀同士が共同して子育てをします。
♀に異状が有る時は身内の他の♀が代わって授乳します。
皆が助け合い、譲り合い、労わり合い,争い事の無い社会・・・。
あの憎まれっ子のハイエナは、こんな理想的な、高度な社会の仕組みを持っているのです。
それに比べ、なんと人間社会は、訳の解らない事件の多いことか・・・。
『又一つ♪ハイエナの方が♪偉く思えてきた♪』・・・。